2017年2月26日日曜日

周易講座報告
 2月1日、左京区のシェアスペース「しずく」にて韓国・金載亨(キム ビッサル)先生の周易講座に出席しました。

周易概観と今日的意味
 約3000年前に占術の記録として作られた「周易」ですが、その陰陽八卦思想は、今なお東アジアの世界観の根底にあります。
易の64卦を学問的に、中国漢時代は倫理哲学として読み解き、宋時代は数理的に読み解きました。そして今から100年前には、フロイトやユングにより心理学の分野で、無意識の探求の道具として影響を与えたようです。さらに現在では西洋の芸術家たちによって「周易」が読まれ、インスピレーションの源となっているそうです。

 現在の日常においても「周易」は、少し慣れれば手軽に活用できるツールです。個人が意識する問題に対して、64卦の中から選んだ1つの卦にまつわる解説文を自分なりに読み解いて、解決のヒントを得ます。それは、意識・無意識、見える世界・見えざる世界の接点に生まれるエネルギーを利用します。
 また私たちの気功は、漢時代に成立した道教の書「周易参同契」を一つの基本テキストとするものです。
東アジア人が厳しい世を生き延びるために、長い間伝えつないで来た知恵に、いま一緒に目を向けてみませんか。

教室案内
🌼出町うさぎ教室(小料理・ドイツ料理の店二階、京阪出町柳駅より東へ3分):
次回2月27日(月)10~12時
🌼御陵教室(自宅、地下鉄東西線 御陵駅より南へ8分):第一・第三木曜日 14-16時
🌼藤森教室(カフェドゴスペル、京阪藤森駅より西へ8分、または地下鉄烏丸線竹田駅より東へ8分):第二・第五木曜日 14-16時
🌼費用:一回1,500円(初回無料)震災避難者は半額
🌼持ち物:足元用大きめタオル、飲み物、動きやすい服装
お申込みは、ブライス多佳子までお願いいたします。
開催曜日・時間はお気軽にご相談ください。takakoblyth@yahoo.co.jp 

萬 蘇建(まんそけん)先生のこと
 1953年山東省生まれ、先祖数代は中国医。幼い頃から両親に医学を学び、道教の先生について道教の修練を行いました。首都医科大学、北京軍事医学校、光明中医通信大学卒。
 現在、北京赤十字会紹家坡康復病院長。道家の陰陽八卦思想を基礎にし、中医学の原理と組み合わせた上,長期の実践・臨床の治療経験を基にして、ワンセットの治療と養生の方法をまとめました。主著:「八卦循導功」「臨床気功学」「中国伝統医療気功養生学」
 
八卦循導功(はっけじゅんどうこう)ってどんなもの?
 「八卦」は周易にある八方位すなわち宇宙、「循」は気をめぐらせて邪気をさそい出す、「導」は経絡に沿って導いて体外に出す、「功」は毎日積み重ねる方法です。 
 大自然の精気を吸収して、自分の精気を調節します。練功者の大小の周天の運行をさそい、経絡の通りを良くして、体内の陰陽バランスをとります。体の内から外へと循導するに従い、元気を補給して、少しずつ効果があるように助けます。
        
(北京伝統医学交流センター・ホームページ、巌美稚子・気功ウォーキング指導士養成講座テキストより)

金龍山浅草寺の大提灯下(2016年5月)
左が萬蘇建先生(2015年10月)

次回予告
東洋医学と、西洋医学について書きたいと思います😽